イントロダクション
上司のパワハラで体調を崩した新社会人の磯原めだか。
実家に戻ってバスタブ生活を始める。
傷ついためだかにとって、実家のバスタブは一番落ち着く場所だった。
兄に手伝ってもらい、バスタブを住みやすくしていく。
ここは私だけの秘密基地みたいだ。
キャラクター
磯原家
「人間は、テンションが高すぎる。」
引用元:ガガガ文庫「バスタブで暮らす」
ガガガ文庫/既刊紹介(2023年8月発売分)
将来の夢はなく、常にテンションが低めな本作のヒロイン。
1日12時間睡眠が必要なロングスリーパー。
ゆっくりと息をして12時間たっぷり眠ることが望み。
就活では心が折れ、5社目で内定が出た会社に就職した。
男前な性格で体格も良い、磯原家の頼れる母。
めだかのことを誰よりも心配している。
どじょうひげでひょろりと背が高く、どこか頼りない印象の父。
糖尿病だけど甘いものはガマンできなかったり、よくおならをして、家族に注意されている。
ゆる~い雰囲気が印象的。
少年の心を忘れない、イタズラ好きなめだかの兄。
バスタブで暮らし始めためだかと一緒になってバスルームのリフォームを楽しんだ。
長谷川家
幼馴染のトイプードルみたいな男の子。
子どものころにめだかと結婚すると宣言しており、数年おきにめだかに告白しては振られている。
蒼くんのお姉さん。
友だち
めだかの親友。
就職したけど仕事は想像以上に大変で、
よくめだかに仕事の愚痴をこぼしている。
会社の人たち
いつも怒っているめだかの上司。
めだかには怒った店長の顔が、能面をつけているように見えていて、ものすごく怒っているときは、はんにゃ面に変わる。
店長に次々と倒された同期の戦友たち。
同期入社は5名のピースサインでつくった星形で、
私たちは「シャイニングスターだっ」と意気込んでいた。
同店舗に配属された、めだかたち3人で「トライアングル~」と意気込んでいた。
それが1人ずつ辞めていき、トライアングルがひし形になり、最後にはめだか1人になった。
感想
社会は辛いなぁ。
でも家族は温かい。
自分には「社会で生きていく力がない」そう感じていたとしても、絶望しないでほしい。
生きられる場所がきっと見つかるから。
新社会人に立ち塞がる大きな壁と傷ついた時に帰れる場所があることの素晴らしさ。
たくさん休んでも良い、しかし、休んだあとは必ず立ち上がることの大切さを学びました。
- めだかはなぜバスタブで暮らすようになったのか?
- めだかはバスタブ生活を卒業できるのか?
めだかと同じく「自分は社会で生きていく力がない」と思っている僕には、このお話が心に刺さりました。
めだかの人生を書いたお話に、温かい気持ちになりました。